- 1. 尾張町交差点(銀座4丁目交差点)京橋から新橋までの中央通りを銀座通りと呼ぶが、明治・大正の頃は4丁目までしかなかった。銀座を埋め立てた藩名を取った尾張町・加賀町・出雲町や、竹屋職人で一町をなしていた竹川町などであった。
- 2. 銀座4丁目今月は現銀座4丁目交差点から数寄屋橋方面を望んだ写真を掲載する。銀座4丁目の明治期の写真は、そのほとんどが新橋を背にして京橋方面を望んだものである。
- 3. 日本橋兜町第一国立銀行と海運橋かつては日本橋川の江戸橋の下流の所から南に分流して楓川という掘割があった。戦後掘割は埋められ、首都高速都心環状線となってしまったので、面影は全く残っていない。
- 4. 日本橋1丁目日本橋の南に位置する日本橋交差点から北を望んだ写真を並べてみた。日本橋北側の室町から続く大通りには大店や大問屋が軒を並べ、江戸を代表する繁華街だったところである。
- 5. 八重洲通りより東京駅を望む慶長5年(1600)、大分の臼杵にウィリアム・アダムス(三浦按針)やヤン・ヨーステン(耶楊子)を乗せたリーフデ号(当初はエラスムス号)がやってきた。日本に初渡来したオランダ船である。
- 6. 一石橋から日本銀行を望む現在日本銀行のある辺りはかつて本両替町(現日本橋本石町2丁目)といった。金座を中心に両替商が軒を並べていた所である。慶長6(1601)年に大判・小判・二分金・一朱金などの金貨を鋳造する金座が設立された。
- 7. 呉服橋と鍛冶橋今回は似たような2枚のアーチ橋の古写真を紹介する。江戸城の外堀、呉服橋御門と鍛冶橋御門があった場所に架かっていた呉服橋と鍛冶橋である。ともに明治6年に門が撤廃され、その石塁を用いて石橋が造られる。
- 8. 日本橋郵便局今回は江戸橋南にある日本橋郵便局の変遷を写真で辿ってみよう。明治4年3月1日、前島密により郵便事業が創設され、四日市町(現中央区日本橋1丁目)に徳川幕府魚類御用屋敷を改築した駅逓司と東京郵便役所(現郵政公社と中央郵便局にあたる)が誕生する。
- 9. 京橋から銀座を望む京橋は日本橋と同じ慶長8(1603)年に架けられたとされる。京橋の名は、日本橋から京に上るときまずこの橋を渡るからとか、京から来た人がこの辺りで遊女屋を始めたからとか諸説あるそうだ。
- 10. 築地の米国公使館安政5(1858)年日米修好通商条約が締結されると、翌年徳川幕府はハリスに麻布善福寺を公使館として貸与した。麻布善福寺に米公使館があったことは、歴史書などに多く取り上げられて有名だが、その後築地居留地に移ったことはあまり知られていないようだ。
- 11. 銀座6丁目明治5年、和田倉門内旧会津屋敷から出火した火災で、丸の内、銀座、築地一帯は灰になった。大蔵大輔井上馨と東京府知事の由比公正は燃えない街づくりを計画した。英国人技師トーマス・ウォートルスに設計監修を依頼し、銀座2階建て煉瓦街を誕生させた。
- 12. 東京証券取引所東京の中心地である日本橋を控えた兜町は水運の要にあった。明治新政府は維新の功労に報いる意味もあって、この辺りの一等地を三井家などに払い下げた。
- 13. カトリック築地教会運河に囲まれた明石町一帯は、明暦の大火後の埋立地であるが、明治2(1869)に開市され、外国人居留地となり、教会を中心に学校や異人館が立ち並ぶことになる。
- 14. 新富座江戸時代の終わり頃、江戸三座は浅草猿若町に封じ込まれていた。このまま三座揃って浅草の片隅にいたのでは将来性はないと、明治になると再度繁華街に移ることになる。その先陣を切ったのが十二代守田勘弥である。
- 15. 新橋から銀座通りを望む汐留川(新橋川)に架かる新橋は、その名にもかかわらず架橋は相当に古い。日本橋や京橋と同じ慶長年間の初めの創架らしい。
- 16. 築地明石橋と東京税関(東京運上所)安政5年に徳川幕府が結んだ日米修好通商条約で江戸にも居留地が義務付けられた。明治元年に新政府によって築地鉄砲洲に居留地が造られた。
- 17. 日本橋日本橋は江戸開闢(かいびゃく)の慶長8(1603)年に架橋された。当初日本橋周辺の地は、移住者に無料で提供されたのだという。なんともうらやましい限りだが、潮風の強く飲み水もない埋立地で、一向に人気がでなかった。
- 18. 蓬莱社木挽町7丁目(現銀座8丁目)に明治5年新築の蓬莱社【写真1】である。蓬莱社は後藤象二郎【写真2】が、野に下っていた時代(明治3年〜9年)、長崎の高島炭鉱を政府から払い下げを受け興した会社である。
- 19. 歌舞伎座東京府の第三勧工場の敷地を買い取り、福地桜痴と千葉勝五郎により木挽町に建てられた歌舞伎座の写真【写真1】である。3万5千円の費用をつぎ込み、明治22年11月21日に開場した。高原弘造設計による壁面に浮彫を施した洋風ルネッサンス様式の劇場だった。
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