2008年09月19日(金)
塩分と高血圧 ―ナトリウムと塩分の違い−
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日本人の国民病とも言われる高血圧症。「塩分を控えましょう」と検診で指導された方もいらっしゃるかと思います。でも、なぜ塩分を取りすぎてはいけないのでしょう。 塩分を取りすぎると体の中の塩分濃度(正確にはナトリウム濃度)が高くなります。すると、それを薄めようと血液に水分が集まってきて血液の量が増えてしまいます。結果として、限られた血管内にたくさんの血液が集まり血圧が上がりやすくなるのです。WHO(世界保健機関)が推奨する塩分摂取量は1日あたり6g。これに対し日本人がとっている塩分量は平均11g前後ですので、塩分を控えることは高血圧の予防・治療に大変重要な意味を持っていると言えます。しかし、急に厳しい塩分制限をしようとしても長続きせず、あきらめてしまわれた方も多いのではないでしょうか。何事もあせりは禁物です。徐々に味覚を慣れさせることが長続きする秘訣です。 ところで、塩分とよく似た言葉でインスタント食品などに記載されているナトリウム量という表記がありますが、これは一体なんの事でしょう?例えば、あるカップ麺にはナトリウム量1.5gと書いてあります。これは塩分1.5gという意味ではありません。「ナトリウム量×2.54が塩分相当量」です。つまりこのカップ麺には3.81g相当の塩分が含まれているという計算になるのです。表示のナトリウム量=塩分量ではないことをふまえて、健康管理に役立ててください。
つぶく医院 医師 伊東 佳子 http://www.doctors-search.com/c-chuo/tubukuiin | | |
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