2007年04月01日(日)
糖尿病網膜症
|
糖尿病網膜症は糖尿病の方に起きる目の病気の一つです。腎症、神経症と並んで3大合併症と呼ばれており糖尿病の方が特に注意しなければならない病気です。糖尿病では血管がもろくなりますので、血管が破れて出血し、また周囲の組織に障害が起きます。特に目の奥(眼底)にはたくさんの血管があるため、血管障害の影響が出やすいのです。糖尿病網膜症は初期の頃には自覚症状がないことが特徴の一つで、実際に見えづらいという症状が出た時には、眼底の血管から出血していることが多いです。目の内部に出血すると黒い点が動いて見える(飛蚊症)などの症状がみられます。かなり進行した場合は、一部が黒くなって見えないなどに始まり、ひどい時には朝目が覚めたら片方の目が見えない、といったこともあります。 日本では、40歳以上の10人に1人が糖尿病にかかっているともいわれており、これにともない網膜症も増えています。進行すると健康な状態に戻すことはできない病気であり、放置すれば失明に至ることもあります。糖尿病の方のうち、発症して10年経過した方では約半数、20年経過した方の約3/4で糖尿病網膜症がおこると言われていますので、自覚症状がなくても定期的に検査を受けることが大事です。早期発見・早期治療をすれば視力低下、ひいては失明、という事態を防ぐことが出来ます。 糖尿病は痛い、具合が悪いという症状が無い為、どうしてもご本人の病気の怖さに対する認識が低くなりがちです。しかし、糖尿病網膜症は糖尿病の状態によって進行の速度が変わる病気ですので、治療は血糖のコントロールをきちんと行うことが最低条件です。その上で、眼科の定期検査を必ず受けるようにしましょう。
******************************************************** 参照ホームページhttp://www.cojin.org/hfoc/ 医療法人社団浩仁医会 水天宮藤田眼科・八丁堀藤田眼科 理事長 藤田 浩司 ******************************************************** | | |
Copyright © e-navilife. All rights reserved.